『アスペルガー当事者が語る特別支援教育〜スローランナーのすすめ』第二章
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第2章 発達迷宮にようこそ――スロー・ランナーへの道
第1節 支援のまなざし
第2節 当事者のまなざし
第3節 進化論のまなざし
第4節 スロー・ランナー
座談会02 内山登紀夫×高森 明
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第二章の中でも印象的だったのは「スロー・ランナー」という定義付けでした。
また、座談会は、特に支援者の方にぜひ読んで欲しいと思いました。
※
詳しい目次
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はじめに
第1節 支援のまなざし
1 教育用語と医学的診断
2 ICF(障害者生活機能分類)の障害モデル
第2節 当事者のまなざし
1 反ラベリング論
2 障害所属論
3 文化モデル
4 社会モデル
第3節 進化論のまなざし
1 ダーウィンの進化論と優生学
2 創造的進化論
第4節 スロー・ランナー
1 自己定義
2 SRと発達迷宮
座談会02 内山登紀夫×高森 明
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覚え書き。(大雑把です。)
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第1節 支援のまなざし
1 教育用語と医学的診断
LDを始め、諸障害の定義付けに混乱が見られること。
「発達性協調運動障害」に光が当たっていないこと。
2 ICF(障害者生活機能分類)の障害モデル
「医療モデル」(障害=個人因子)から「社会モデル」(環境因子)へ。
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第2節 当事者のまなざし
1 反ラベリング論
一例
かつてなら個性の範疇に含まれていた子ども達を障害児に仕立てあげてしまっている
この立場に対する批判点二つ。
本人に合った配慮を作り出す根拠が失われてしまう。
当事者同士の連帯が成り立たなくなる。
2 障害所属論
健常からも障害からも弾かれてきた者達の居場所としての「ラベリング」
負の側面→同質性には常に排他性が伴う。
3 文化モデル
定型発達者と非定型発達者の違いを優劣ではなく差違の関係で捉えている
→体験としての障害を見落としがち。
4 社会モデル
当事者とは「できない人」ではなく「できなくさせられた人」
批判点二つ。
個別配慮の観点が軽視されている。
体験としての障害が無視されている。
だが、社会モデルの視覚は大切。
環境改善的な発想はまだ個別教育場面や治療面でしか活かされていない。
発達障害者にとっての社会的障壁とは何か?(障壁が見えにくい。)
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第3節 進化論のまなざし
1 ダーウィンの進化論と優生学
当事者の生物的特性とは?
障害者にとって不名誉な解釈と言わざるを得ないダーウィン進化論
2 創造的進化論
「有望な怪物」たる「障害者」
障害を創造的進化の源泉とみなすオリヴァー・サックスの見解。
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第4節 スロー・ランナー
1 自己定義
自己定義はスロー・ランナー(=SR)。
出典は、AS者であると言われている哲学者・ヴィトゲンシュタイン。
タイプは二つ。
全体的にゆるやかに発達するタイプ。
発達に大きなばらつきがあるタイプ。
一見、後者が恵まれているかに見えるが、周囲から理解されにくい側面を持つ。
2 SRと発達迷宮
発達とは一個の迷宮である。
二つの注意点。
より速く迷うことなく抜け出した者が勝者ではないということ。
迷宮の出口は一つではないということ。
*周囲の人々に一番望むこと。
長く錯綜する探索活動を迫害や先回りによって妨げないで欲しい。
最後にゴールに辿りついたSRこそが、最高の走者なのだから。
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硬い本はあまり読んだことが無いので、間違いもあるかと思います。
ぜひ実書にあたって欲しいと思います。
特に、第4節その2「SRと発達迷宮」は保護者のかた、必読かな。
座談会02 内山登紀夫×高森 明
(内山氏は児童精神科医で横浜地方のクリニックの院長さんでもあります。)
「めちゃいい」です。
内
みんなでいれば社会性がつくとか思ってる人がいるけど間違い。
内
高機能(注:+自閉症児)の教育で一番問題はね、とにかくみんなと一緒とか、子どもがSSTやれば社会性がつくとか、誤解しているんだよね。
高
明文化できないルールは排除してもいいかなと言う気もします。
内
『ASには社会性がない。ないものは補わないといけない。ないスキルは教えこむ』という前提が支援者側にある、それがおかしいんだよ。
内
(社会参加について→)世捨て人系参加もあるし、孤立系もあるし、ある程度は社会に迷惑かけながら参加する方法もあるし。
内
早期発見が大事なのは、能力を伸ばすっていうことではなく、『苦痛をなくす』っていうところ。
(ところどころ引用させていただきました。)
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+SR雑感+
(以前の話)
周りの子ども達の「発達」を眺めながら、「なんで背伸びしたがるんだろう?子ども時代は二度とは来ないのに。」とか思ってました。
ついでに言うと、私達親どもは、ワガコに「フツーになるな〜なるな〜」(個性的であれ、という意味)と言ってました(笑)。
望み通りになったわけです。